米国的九二十


2015年09月20日 帰国前に寄り道をすると!


Two-Rock AMP 産みの親 Mr. Bill Krinard



「 Motivation 」

9月20日
8時起床9時半出発で朝食を。
Henryが呼んでいた韓国人の若い女性ミュージシャンと一緒に朝食です。彼女は韓国から今日到着したばかり。少しだけ話をして、食後にお別れしましたが、その際に彼女の方からハグしてきました。日本人と韓国人がハグする状況はなんとなく奇妙な感覚がありましたね。


Mis. SOO-YEON Lyuh

そのあと向かったのは、Two-Rock ギターアンプの産みの親 ビル・クリナード の家です。結構遠い場所にあるのでフリーウエイで向かいます。で、フリーウエイに乗った直後、Henry は「あ!いっけねえ!Mason の家が近くだったんだ!」と大慌て。会いたい人だったのですが・・・しかしもう戻ることができないので「次回会いに行きましょう!」と笑って済ませました。

70分かかってたどり着いた ビル・クリナード の工房へ足を踏み入れるとそこには大量の Two-Rock アンプが山積み。さらによく見ると DUMBLE アンプもその中に何台か混ざっています。おおお!!!

棚の上には未使用のケースもかなりの数が積んでありました。さらに奥へ入っていくと本当の作業場。ビンテージパーツがあふれています。70年代80年代のデッドストックものがたっぷりと!


まずは日本から持ってきた弾駆動を Bill への手土産としてお渡ししました。もちろんネーム入りでね。噂は聞いていたようでとても喜ばれましたよ。お返しに頂いたのは、真空管3本。1本目はカルロス・サンタナのアンプメンテ用に確保してあったもの。パッケージにカルロス・サンタナの文字がボールペンで書き込まれていました。2本目はジョン・メイヤー用の在庫。3本目は彼自身のお気に入りのビンテージ。嬉しいですねえ!

話を聞いていて驚いたのは、ジョン・メイヤーが持っている DUMBLE AMP の数が20数台だということ。Bill と Henry が譲っただけでも4台あるとか。あるところにはあるんだねえ!ちなみに、現在アメリカでは 200,000ドルで売りに出されている DUMBLE アンプ があるそうです。日本円にして2400万円。クレイジーだと Henry も言ってましたがね!

そして始まったのが Henry による試奏。そのアンプは見た目は Two-Rock です。しかし中身は完璧な DUMBLE ODSコピーでした。配線材から始まって全てのパーツがDUMBLEオリジナルと同じ物を使っているそうです。出て来る音は確かにDUMBLEですね!

その時、Bill が突然「あなたがペダルを作り始めた時のモチベーションんはなんだったんですか?」と聞いてきました。ううむ・・・「私の英語で伝えるのは難しいけれど」と前置きして、10年前に鬱病にかかって苦しみの日々で、2年間身動きが取れなかった。なんとかそれから抜け出そうと気分転換にペダル作ってみたところ、初号機が友人のギタリストに認められて今まで8年間作り続ける事ができた。今では出荷国が63カ国にまで広がった。と伝えました。どうしゃべったのかは覚えていないけれどとにかく一生懸命身振りも入れて伝えました。彼はちゃんと理解してくれたようですよ。


そこへ遅れてやってきたのがギタリストの STEVE KIMOCK です。メンテの為に DUMBLE を2台持ち込んできました。その一台と先程の完コピ物を弾き比べたところソックリでした。なるほどなあ・・・。で、しばしあれこれ試奏合戦!そこでもう一台持ってきていた弾駆動を STEVE にもお土産として渡しました。これも予定通りですのでネーム入り。ネームを眺めてニヤつく STEVE KIMOCK でしたなあ!そして試奏の結果は大成功。すぐに気に入ってくれたようです。


私の帰国便に間に合うよう15時ギリギリまで工房で遊んでました。記念撮影もしまくりです。お別れの際には ビル・クリナード からこちらが恐縮するほどお礼を言われました。喜んでいただいて幸いでした。私は職人として彼と対等な立場で接してもらえたのがとても嬉しかったですね。

車は一路、サンフランシスコ国際空港へ。約2時間走るのですが、空港が近づいて渋滞が発生。その寸前でフリーウエイを降りる選択をしたHenryでした!これが大正解!光溢れるオーシャンビーチを抜けてピッタリ17時に到着。こうして、帰国直前にもかかわらず寸暇を惜しむ様に、私をビル・クリナードへ会わせる努力をしてくれた Henry に頭が下がります。

車から降りる際には、私の知る最大限のお礼の言葉をいくつも述べました。Henry とはハグしてお別れです。彼も楽しかった、田辺さんに喜んでもらえて私もとても嬉しいと言ってくれ、Brandy も大変喜んでいたとも付け加えられました。最後に「12月にまた東京で会いましょう!」とお互いに言い合ってお別れです。

すぐに出発の手続きをして、出国検査も受け、取りあえず出発ゲートまで入りました。まだ時間があるので、お土産屋を回ってみましたが、何も買うべき物は見つからず。オレンジジュースだけ買って小腹を満たしておきました。定時に飛行機内に入って、最後のメールチェックを始めたところ、Facebook に友達申請が来ていました。おおお!!!先程会ったばかりの、あの Bill Krinard からでした!すぐにOKして Thanks! と返信したところ、これまた直ぐに返事が。「 I had fun today , Your petal sounds great! 」彼もその後試奏をしたようですね。素敵な言葉が並んでいました。アメリカ旅最後の締めがこの方のこの言葉というのは泣けるほど嬉しいですよ。

これで、今回の旅は終わりましたが、味をしめてまたまた小銭が溜まった頃に戻って来たいです。会いたいのに会えなかった方が3名いました。そう遠くない日に彼らにまた会いにくるのも面白いですよね。Henry にもそう伝えました。彼もまた是非そうしてくださいと言っていましたよ。

この8日間はテレビも見ず、映画も見ず、英語と散歩と面会の日々でした。食事もギリギリ最低限の量しか摂取しませんでした。精神と肉体が共に健全でしたね。久々の時差ぼけにだけは最後まで悩まされましたが。

そういえば、この旅の初日に羽田国際空港でエコノミーが満席なのでと、エコノミープラスへ無償グレードアップしてもらえたのですが、帰国便もまた、全く同じ状況でグレードアップしてもらえました。些細なことですが、こんなラッキーなことが今回の旅には期間中すべて付きまとっていた気がします。と、ここまで帰国便の中で一気に書き上げました。以上、ご報告完了です!


本日の結論
帰国後、体重計測したら 2kg 減っていました!狙い通りでラッキ〜!

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