三輝的英落語
2016年03月27日 言葉を覚えるってことについて。


カナダ出身落語家  桂 三輝(サンシャイン)


「桂 三輝(サンシャイン)」

10日ほど前のこと。運動不足を感じたので、午後になりいつもの近所の散歩コースへ出た。気温はちょっとゆるかったので咲き始めた桜を眺めつつ歩いていた。耳にはイヤホン。iPhone から流れる NHKワールドニュースを聞きながらの散歩だ。10分ほど歩いたところで、面白い情報が流れ始めた。

落語家「桂サンシャイン」についてのニュースだった。桂三枝のもとで修行した落語家らしい。カナダ出身の方だ。なにが面白いかというと、その時流れてきた内容は、日本の古典落語を英語で演ずるというのだ。そして短めのネタが2席ほど流れてきた。

果たして、日本人でしかも英語初心者の私が「英語落語」を楽しめるのか?とても興味津々!そして、聞いてみると・・・わかりやすい!ほぼ聞き取れて意味をちゃんと理解できる!で、問題となるのが落語にはオチがつきもの。私に英語で語られるオチが理解できるのか?それが〜〜〜なんと理解できたのだ!おおお〜〜〜!!!私の理解力が進化したのか?それとも桂サンシャインの腕なのか?いわゆる落語独特の会話のテンポや、ゆったりした会話の間が英語でも解りやすくて驚いたよ!

私は10か月前に3か月間の英会話指導を受けたのだが、受講後どこまで自分が成長したのかを計るすべもなく、機会があればネイティブと話しをするように心がけて居ただけだ。それが図らずも。偶然流れてきた「英語落語」で自分のヒヤリング能力がどの程度か判明する結果と成った。

そこで気づいたのだ。現在、英会話を学習中の方々は自分のヒヤリングの能力がどこまであるのか?を「英語落語」でチェックすることが出来るってね。Youtube にもアップロードされている話があるので、試してみればよろしいかと。オチで笑えれば大丈夫ってこと。通常の英会話教材は面白くもなんともない内容だが、笑いながら学習できるって最高だね!


なんてなことを書いていたら、突然!英語で電話が掛かってきた。いきなりまくし立てられた。何だなんだ?なんだ?よく聞いてみると、その相手は弾駆動を前日にオーダーしてきた方で東京在住のチェコ人。彼のチェコ在住友人が先週から来日中で、その方のお父さんがチェコでは有名なプロ・ギタリストだという。その父親用に娘さんが弾駆動を注文したくて、電話の主が代理オーダーしたって事情だった。そしてその友人は、父親へのお土産に弾駆動を持って帰りたいと言うのだ。

電話をかけてきた本人もギターを弾くので、弾駆動や禅駆動の知識は持っていた。彼自身も私にいろいろ質問したいことがあったらしく、とにかく英語での質問が繰り出され続けた。懸命に答えまくったが、なにせ電話越しの早口英語なので、微妙な部分が聞き取れない!そこは「常識的想像力」を発揮し、この会話の流れからするとたぶんこんなことを言っていたはず!と理解しつつなんとか会話を続けた。

そして最終的に2つのことが確定した。ひとつ目は、出来上がった弾駆動を持って都営新宿線「船堀駅」まで私が直接届けること。二つ目は彼に時間ができたら当家に遊びに来ること。このことを彼はとてつもなく喜んでいた。ちなみに、彼はヒンズー教のお坊さんだという。何がなんだかよくわからないが、とにかく彼は私が直接持ってくるということでかなり興奮していた。「日本じゃないと実現できなかった対面だ!」とね。

そんな経緯で3月26日午前11時、私は都営新宿線「船堀駅」へと降り立った。もうお分かりだろうが、直接納品すると決断した理由の一つは、実務的な英会話の練習相手になってもらえるからだ。面会時間は大したことないだろうが、初対面の相手とどこまで話が出来るのかを楽しむってのも有りだよね。

これで仲良くなればまた会う機会もあるだろうし、本人も当家に来たがっているし。そうなればまた英会話できるチャンスが増えるってこと。お金を払って理解力のある先生に授業として相手してもらうより、この方がよっぽど楽しいよね!しかも、話のネタはギターやペダルが中心になるってわかってるんだから。そもそも、ギター用語やペダル用語は英単語が多いから話していても楽なはずなんだよね〜!


Rene

「日本人は時間に正確だね!」と声をかけられ駅の改札前で遭遇!握手しようと手を出したら、いきなりハグ攻めにあった!何度も外国人の方に会っていると、このところハグが当たり前になり、出会った時や別れるときにハグをするのには全く抵抗感がなくなってしまったなあ!英会話学習の意外な副作用だね!

この先は怒涛の3.5時間英会話マシンガントーク攻め!Rene(フランスの名前なので発音はフランス語のRを使う)しばし、Rene がどんな方なのかをお聞きした。チェコスロバキアから17歳の時脱出してアメリカへ。30歳の時に日本へ来て、20年経った。現在50歳。しかし、20年たってたが仕事先でも家庭でも全部英語を使うので未だに日本語がしゃべれないと・・・。奥さんはロシア人のモデルでヨガのインストラクター。息子が一人。

彼の実態は、ヒンズー教のお坊さんである。ヨガのインストラクターもやっているという。収入源は音楽系の仕事。作曲をやり、ドラマーであり、キーボードも弾き、ギターも。結構、日本でスタジオミュージシャンとしてかなり頑張っているようだ。

30分後、弾駆動をチェックしてもらうことにした。VOX AC30 に PRS セミホローが機材。15分ほど弾きまくってから「すんげえ気に入った!」と大喜び!「僕もこれと同じものが欲しいので、2週間後に注文します!あなたの好きなセッティングを教えて!」とセットしたノブ位置を写真にとっていたなあ。

Rene が大好きなギタリストは、Robben Ford , Larry Carlton , そして一番好きなのが WAYNE KRANTZ だという。私が彼等と一緒の写真を見せると大喜びしてくれたなあ!

その後、隣のインド料理屋でランチ。だが・・・Reneはベジタリアンであり、この後ヨガ教室があるので昼食はその後だという。私はカレーを頂きながら、彼のマシンガントークの聞き役に回っていた。その合間合間に、Reneから質問が飛んで来るので、それに答え続けていたが、気づけば到着してから3時間半が経っていた。ふう・・・彼は、英会話のスピードを緩めることがなかったので、理解するのに脳を使いすぎてもうグッタリ。私の英語が明らかに間違っていたのに気づいて、何度も言い直したりしていたのを彼なりに理解してくれて助かった。何度かジョークもカマしてみたが、いずれも笑ってもらえて嬉しかったね!

最後に船堀駅まで送ってもらって改札前でお別れだ。お約束のハグをして改札口に入った。ここで、日本人と西洋人の感覚の違いに気づいたのだよ。日本人であれば、相手が改札口に入って見えなくなるまで見送るよね?Rene はハグが終わった直後に背を向けて戻っていったなあ。これは良し悪しということではなく、民族性の違いなんだなあと想う次第で。

ところで、今回注文してくれた Rene の友人というのはどんな方なのか?その日の朝、出掛けてしまったので会えないという。写真を見せてもらったのだが・・・。美しい女性である!彼の説明によるとモデルさんだとか。ううむ・・・会えなかったのが残念!

さて、次はどなたにデリバリーするのかね?



本日の結論
これでチェコにも友人ができた!

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